マイナンバー制度を知っていますか?
マイナンバー制度の導入は既に決定しており、間もなく開始となります。政府の宣伝広告も見られますが、このマイナンバー制度、何が何だかわからない方も多いのではないでしょうか?6月3日のひるおびでマイナンバー制度の解説がありましたので、内容をまとめてみました。
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10月から送付されます。はじめは「通知カード」
マイナンバーは2015年10月から順次通知されます。市町村より簡易書留にて、「通知カード」が届き、その中に「マイナンバー」が記載されています。いろいろな名称や段階があり混乱してしまいますが、まずは、市町村から簡易書留で「通知カード」が届き、その裏にあなたの「マイナンバー」(個人番号)が掲載されています。マイナンバーと個人番号は同じものですが、こちらのサイトでは12桁のあなたの番号を「マイナンバー」で統一してお話を進めて行きます。
「通知カード」をバージョンアップしたのが「個人番号カード」
通知カードにはあなたのマイナンバーが記載されていますが、この通知カードは文字通り、あなたに「マイナンバー」を通知するためだけのものです。マイナンバー制度はインターネットを使うことでもう少し発展した使い方ができます。そのためには、「通知カード」をバージョンアップして「個人番号カード」にする必要があります。この手続きは任意です。「個人番号カード」にはICチップが埋め込まれており、このバージョンアップされた「個人番号カード」を使うことにより、インターネット上にあるあなたの「マイナポータル」にアクセスすることができます。「マイナポータル」には、あなたの税に関する情報、社会保障に関する情報、災害対策に関する情報が掲載されており、これらのあなたの情報に、いつ、誰がアクセスしたのかを確認する事ができるようになっています。
「個人番号カード」の活用 インターネットと専用カードリーダーが必要
「個人番号カード」は、平成28年1月、2016年1月以降、順次受付が開始されます。「個人番号カード」を申請する際には、平成27年10月に送付されてきた「通知カード」を一緒に返納する必要があります。「個人番号カード」は、自らの顔写真も掲載することができ、本人確認のための身分証明書として使うことができます。免許証がない方には便利だと思います。「通知カード」が紙製であったのに対して、「個人番号カード」は丈夫な素材で作られます。中にはICチップが埋め込まれており、その中にあなたの情報が記載されています。この「個人番号カード」の内容を自分で見るには、「個人番号カード」と、「インターネットに繋がっているパソコン」が必要です。個人のパソコンで見ようと思う場合、「個人番号カード」の中に入っているICチップをあなただと判断するために、新しい道具である、専用の「カードリーダー」が必要になります。WAONやSuicaでも使えるようなので、このような非接触タイプのものがおススメです。(クリックでアマゾンのページへジャンプします)
このカードリーダーがなくても、役所に専用端末が設置され、自由に閲覧できる環境が整えられる予定です。プライバシー保護には最大限の配慮がなされ、のぞき見などができないような仕組みになる予定です。自宅でデータを見たい人や、確定申告のe-Taxを利用する人は、「カードリーダー」の導入が必須となります。「個人番号カード」には、今まで使っていた「住基台帳カード」の機能も搭載されます。
個人番号カードの範囲
個人番号カードに記載されるデータは以下の三分野のデータです。1 税金 2 社会保障 3 災害対策。 例えば前科歴があるか?などの個人情報は記載されません。
具体的な活用例
図書館など、公的サービスの利用ができるようになります。印鑑証明や住民票が簡単に取得できるようになります。予防接種などのデータも記録され、後から確認できます。将来的にはコンビニで簡単に住民票や印鑑登録証明書が発行できるようになるようです。2020年までには、医療の分野でも活用予定です。医療内容、診察結果、薬の処方内容、医療管理ができる体制が整う予定です。現時点では、このデータを企業が使うことはできません。
デメリット
国会では、預貯金額を把握できるように審議が進められています。口座にいくらあるかがわかるようになってしまいます。セキュリティーに関して、国は最大限努力をしていますが、そのレベルは完璧ではありません。それよりもまず導入して便利にする事が先決という考え方の元で導入されています。
メリット
最大のメリットは三つあります。1 利便性の向上 2 行政サービスの効率化 3 公正な税制度
ひとこと
行政サービスを受けるには、あの書類、この書類、と、いろいろ大変ですが、このカードができればかなり簡単になると思います。一方で、セキュリティー対策の研究を常に行い、健全なシステム運営体制の構築が、導入運営を成功させる最大のポイントではないかと思います。はじめは戸惑うかもしれませんが、アメリカやドイツでもこの制度は導入されています。国民一人一人がきちんと理解し、健全な税政策となることを強く望みます。