今井雅之 大腸がん　ひるおび　検診 5月29日

先日自らが大腸がんであることを告白した俳優の今井雅之さんが死去されました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。今井さんの尊い命から私たちは多くの事を学びこれからの人生に生かすことができるかもしれません。今井さんの命を無駄にすることなく、5月29日にひるおびで放送された内容も参考にしながら大腸がんについて考えてみたいと思います。

がんにもいろいろな種類がありますが、大腸がんはその中でも恐ろしいガンだと言われています。

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　通常のがんであれば初期のうちから何らかの症状が現れて気が付くものですが、大腸がんは症状を自覚できないままに症状が進行します。現に今井さんもがんが発見された際に「ここまでくるには10年かかる」と言われています。大腸がんにはステージと呼ばれる状況があり、今井さんは既に末期のIV(ファイブ、5段階の最終)でした。この状態は末期と呼ばれ、既に他の臓器に転移しており、5年後の生存率が20%に満たない状況です。
ステージの詳しい説明はこちらのサイトをご覧ください。⇒　大腸がんのステージ

大腸がんは初期の段階では殆ど症状がありません。大腸がんが「恐ろしいガン」と言われるのはこのためです。先ほどご紹介したステージが進行すると、症状が出る方もいらっしゃいますし、出ない方もいらっしゃいます。仮に出たとしてもその症状は単なる「体調不良」と判断されやすいものですから、風邪同様、「いつかは自己治癒力で治るだろう」と思ってしまう方が多いのです。おそらく今井さんもそうだったのだろうと想像できます。具体的な大腸がんの症状としては、便に血が混じることがある、下痢と便秘を繰り返すことがある、一度でスッキリと排便した感じがしない、腹部の膨満感がある、などです。これらの症状が継続的に表れる場合は、「自らの体質だから」と思うこともあると思いますが、大腸がんの可能性もありますので、専門的な検査をお勧めします。

みなさん定期的に健康診断を受けていらっしゃるならおわかりだと思いますが、健康診断の中に採便があります。大腸がんの初期の症状の中で「便の中に血が混じることがある」という項目がありましたが、この状況を調べるためのものです。一般的に行われている大腸がんの検査方法で、比較的簡単にできる事から、大腸がんの検査としてはある意味有効です。ですが、覚えておいていただきたいのは、大腸がんは出血をしないで進行してしまう場合もあるということです。その場合はこの検査で「完全に」あなたの腸内の状況を把握できません。もう一つの方法として内視鏡を使う検査があります。肛門からカメラを入れて直接腸を撮影して検査します。この方法ならあなたの腸の状況が確認できます。ですが、前の日からの準備が大変だったり、どうしても肛門からカメラを入れることに抵抗がある人もいることでしょう。私も腸にポリープがあるとのことで一度行いましたが、正直なところ、食事の制限があったり、検査は少し苦しかったりと、ちょっと大変です。私が行ったのはもう8年も前ですが、今は検査の機器も進化しているようで、それほど私たちに負担なく、内視鏡検査ができるようになっているようです。

大腸ポリープという言葉をよく耳にすると思います。大腸ポリープは大腸にできた「いぼ状の腫瘍」のことをいい、その組織内容によって腫瘍性と非腫瘍性に分類されます。腫瘍性のもので悪性のものはガンです。腫瘍性で良性のものは、がんに進行する可能性が高いと言われています。非腫瘍性のものは、炎症から起きるものであったり、老化現象であったりと、ガンではなく、問題はないとされています。私は良性の比較的小さなものが2つありますが、切除せずにそのまま経過を観察しています。

大腸がんは恐ろしい病気ですが、私たちにできることはあります。まず一番大切なのは、定期的に検査を受けることです。検査を受けるだけではだめで、万が一再検査の通知がきたなら、きちんと内視鏡の検査を受けるようにしましょう。大腸がんのごく初期の症状は採便の検査では発見できない場合もあります。万が一に備え、ある程度の年齢になったら定期的に内視鏡での検査をするようにすれば万全です。健康面にも気を遣いましょう。食事は野菜中心に、適度な運動を心掛け、タバコやお酒、刺激物を継続的に摂取するような習慣があるのなら少しずつでもいいので改善するようにしましょう。大腸がんは恐ろしいと言われていますが、きちんと予防し、早期に発見、対処できればいいのです。ステージ0の5年後生存率は94%ですので、これを機会に健康に気遣い、毎日の生活を少しずつ改善するようにしたいものです。

 

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