とびうおの漁師をしていました。
私はかつて、世界遺産の屋久島でとびうおの漁師をしていました。最近隠岐のあごだしがブームとなっており、とびうおの価格が高騰していますね。様々なメディアでとびうおが話題になってるようですので、ここで本物の情報をズバッとお届けしてみたいと思います。これであなたもとびうお通!
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どうでもいいこだわり
私はかつて、屋久島にインターネット回線も普及していない頃、とびうおに関する情報を発信していました。当時のこだわりとして、とびうおはひらがなで「とびうお」と書こうと自らで決め、今もその姿勢を頑なに貫いています。今話題になっているのは、長崎のトビウオですが、私が語るのは、屋久島のとびうおです。名前もばれてしまいますが、嘘じゃない証拠があります。ご覧下さい。文芸社に「もう一度刷って下さい」とお願いしましたが、やる気ないようです。
どうして飛ぶのか?
とびうおは、身の危険を感じた時に飛びます。漁では、とびうおが飛ぶと、そこへ網を入れます。とびうお漁では、一緒にシイラがよく捕れます。時々サメも網に入ることがあります。とびうおは空を飛ぶためにいろいろな所が進化を遂げています。体重を減らし、飛びやすくするために、胃がありません。尾ひれは、縦長の独特の形をしています。もちろん、翼代わりのむなびれは、とびうお君の大きな特徴です。
何秒飛ぶのか?
大抵は1秒位で海に落っこちます。でも、風向きや離陸、離海の状況が良ければ、かなり飛ぶことができます。私が見た一番長い飛距離では、そうですね、具体的には10秒以上飛んでいるとびうおを見たことがあります。距離にして400メートル位でしょうか。高さ的には、うまく風に乗ると、漁船よりも高く舞い上がることもあります。数えるほどですが、飛んだとびうおが、漁船の中に入ってきたこともあります。数年間漁師をやっていましたが、これは数えるほどです。
いろいろいる
季節によって、やってくるとびうおが違います。大きいものは40センチ位のものが、春先に捕れます。小さいものは13センチ位です。羽根も透明なものもいれば、赤いもの、青いもの、茶色の斑点がついているものなど、さまざまです。年間を通して、7-8種類のとびうおに遭遇することができます。
どうやって食べる?
地元では刺身で食べます。観光客には姿揚げでしょうか。塩焼きもしますが、飛ぶための骨格が発達していますので、小骨があります。屋久島ではあごだしを取る文化はありません。あご、と呼ばれる隠岐では盛んです。